業務システムの種類
企業がビジネスを目的に開発/導入している情報システムのことを業務システムと呼びます。業務システムには様々な種類があります。
ここでは、業務システムの開発の発注をご検討されている方に向けて、業務システムとは何か、代表的な業務システムに関して解説いたします。
業務システムとは
業務システムとは、特定の業務や目的のために使用することを想定した情報システムを指します。
「○○管理システム」のように、その業務や目的の対象名を冠したシステムが多いです。
基幹システムとの違い
業務システムと関係するシステムの一つに「基幹システム」があります。
基幹システムとは、企業の経営に直結する主要業務を支える情報システムです。
例えば、製造業の基幹システムであれば、生産・在庫などのデータを中心に、受注・発送・返品などの物流データや請求・支払など会計データまで担う場合もあります。
基幹システムは複数ある場合があります。
業務システムが、基幹システムや他の業務システム間とデータ連携を行うことで、より高度な業務の効率化や組織の合理化が可能となります。
基幹システムと業務システムの違い
基幹システムが停止した場合、企業の経営にダイレクトに影響を与えます。対して、業務システムは停止しても直接的に影響がでることが無いシステムを指します。
ERPとは
ERP(Enterprize Resource Planning)とは、基幹システムや業務システムなどにある、企業におけるあらゆる情報を一元管理できる仕組みを持ったシステムです。
代表的な業務システム
ここでは代表的な業務システムを6種類ご紹介します。
- 勤怠管理システム
- ワークフローシステム
- 人材管理システム
- 生産管理システム
- 在庫管理システム
- 販売管理システム
勤怠管理システム
勤怠管理システムとは、社員の出退勤データを管理するシステムです。
紙媒体のタイムレコーダーで打刻したデータを取り込むケースもありますし、最近ではPC・スマートフォンのウェブブラウザや専用アプリから打刻する勤怠管理システムも増えています。
勤怠管理をシステム化・データ化することで、下記の観点から業務の効率化が可能となります。
- 労務観点:残業や休日出勤など時間外労働の監督
- 経理観点:深夜残業や休日出勤の掛け合わせによる残業代計算
- 会計観点:業務ごとの工数による人件費の会計処理
取り扱うデータ例
勤怠管理システムでは、主に下記のようなデータを管理します。
- 社員が打刻した出勤・退勤や休憩の時刻データ
- 打刻された時刻データより算出される勤務時間データ
ワークフローシステム
ワークフローシステムとは、社員の申請や届出を管理するシステムで、「申請管理システム」などとも呼びます。
社員が提出した申請や届出を、内容に応じて上長などを経由し、最終的に労務や経理などを担当する部署まで、段階的な諾否を含めたフローを形成します。
フロー例
例えば、下記のような連絡・申請などのフローの承認を経るイメージです。
- 遅刻・欠勤・相対などの勤怠連絡
- 有給休暇や慶弔休暇などの休暇申請
- 引越時の交通費申請や住所変更届
連携する業務システム例
ワークフローシステムが連携する業務システムの例として下記のようなものがあります。
- 勤怠管理システム:勤怠連絡や承認済みの休暇申請のデータを連携
- 人材管理システム:社員の自宅住所や私用電話番号などの情報を連携
人材管理システム
人材管理システムとは、社員に関する情報をアーカイブ性をもって管理するシステムで、「HRM(Human Resource Management)」「タレントマネジメントシステム」などとも呼びます。
システム化・データ化することで、組織におくる人材配置の最適化などが可能となります。
人材派遣業では、これらも主要業務となりますので基幹システムとなり得ます。
取り扱うデータ例
人材管理システムでは、主に下記のようなデータを管理します。
- 自宅住所や私用電話番号など個人情報
- 社内の経歴はもちろん入社前の経歴データ(履歴書や職務経歴書にあたる情報)
- 保有している資格情報などの技能データ
連携する業務システム例
人材管理システムが連携する業務システムの例として下記のようなものがあります。
- 勤怠管理システム:社員の勤怠状況を連携(遅刻や欠勤など)・社員の有給取得状況の連携
- 人事評価システム:人事評価(人事考課)の情報を連携
生産管理システム
生産管理システムとは、製品などの生産に関するデータを管理するシステムです。
リアルタイムで進捗を確認したり、過去の実績データを基にした品質改善などが可能となります。
製造業では、これらが主要業務となりますので基幹システムとなり得ます。
取り扱うデータ例
生産管理システムでは、主に下記のようなデータを管理します。
- 歩留まりなどの品質データ
- 原価や製造のコストのデータ
- 納期などの生産計画
連携する業務システム例
生産管理システムが連携する業務システムの例として下記のようなものがあります。
- 在庫管理システム:生産した製品の数量データを連携・製品の原材料となる資材の数量データを連携
在庫管理システム
在庫管理システムとは、資材や製品の在庫に関するデータを管理するシステムです。
最適なタイミングで商品を市場に供給することが可能となります。また、不良品などの返品や棚卸などの業務効率化にも貢献します。
製造業・卸業・小売業では、これらが主要業務となりますので基幹システムとなり得ます。
取り扱うデータ例
在庫管理システムでは、主に下記のようなデータを管理します。
- 企業内に存在する製品の原材料となる資材
- 製造中の仕掛品や完成済の製品などの状態
- 数量データ
連携する他の業務システム例
在庫管理システムが連携する業務システムの例として下記のようなものがあります。
- 生産管理システム:在庫のある資材や商品の数量データを連携
- 発注管理システム:仕入れが必要な資材や商品の数量データを連携
- 販売管理システム:受注状況の連携
販売管理システム
販売管理システムとは、商品の注文から請求までの流通に関するデータを管理するシステムです。
身近な例ですと、コンビニエンスやスーパーマーケットなどで導入されているPOS(Point Of Sales)システムや、ECサイトなども販売管理システムです。
以前のPOSシステムは専用機器が必要で導入工コストが高いものでしたが、最近はタブレット+アプリなどで構成された導入コストが低いPOSシステムも増えています。
連携する他の業務システム例
販売管理システムが連携する業務システムの例として下記のようなものがあります。
- 在庫管理システム:仕入れが必要な商品の数量データを連携
- 顧客管理システム:購買傾向データを連携
業務システムについて
業務システムとは何か、代表的な種類に関して解説、紹介いたしました。
- 「業務システム」とは特定の業務や目的のために使用することを想定した情報システムを指す。
- 企業の経営に直結する主要業務を支える情報システムは「基幹システム」と呼ばれる。
- 様々な種類の業務システムが存在する。
メディアファイブでは下記の種類のシステムの開発実績があります。
- 日報管理システム
- 広告代理店さま向け営業支援システム
- 保証書発行システム
- 商社向け情報共有システム(グループウェア)
- 学習塾さま向け総合管理システム
その他より詳しい内容や費用の相場に関しては受託開発の実績の記事をご参考ください。もちろん、記載のない種類のシステムの依頼も可能です。
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